
若き研修医の視点から日本の医療が抱える問題を描いた、佐藤秀峰の人気マンガ『ブラックジャックによろしく』。斉藤英二郎は、永禄大学附属病院のNICU(新生児集中治療室)で研修中で、双子の低体重児を担当している。双子の弟はダウン症で、両親はそれを受け入れることができずにいる。斉藤の指導をしている高砂は双子の父親の説得を試みるも、父親の指摘する社会の厳しさに対して、反論できずにいた。リアルな描写で衝撃を与えた医療マンガの第28話「共犯者たち」を掲載する。
【あらすじ】
主人公・斉藤英二郎は、永禄大学附属病院(永大病院)で研修している25歳の研修医。
NICU(新生児集中治療室)の指導医の高砂の元で、低体重で生まれた双子の赤ちゃんの担当として奮闘していて、双子の弟はダウン症だとわかった。
しかし、双子の両親は子どもたちを受け入れることができず、父親は赤ちゃんと対面すらしていなかった。そして、双子の弟はダウン症の合併症のため手術の必要があったが、父親は手術依頼も拒否している。
指導医の高砂は、過去の経験から患者家族と一定の距離をとるようにしていた。しかし、斉藤に厳しく責められたことで、気持ちが変わりつつある。
高砂は双子の父親・田辺秀勝の職場まで行って、思いを聞く。田辺に「この社会は障害者にやさしいですか?」と尋ねられ、「昔よりは良くなっていると思います」と答えるも、田辺は否定する。
「この社会においては息子の人生は不幸です」という田辺を、高砂は否定し、説得を試みるが、結局彼の考えを変えることはできなかった。
一方、田辺も言葉とは裏腹に葛藤していて、妻にうそをついて、ある場所へ向かっていた――。
若く、高い志をもった斉藤が、日本の医療の厳しい現実と向き合いながら成長していく物語。マンガの続きは『ブラックジャックによろしく』でチェック!

