希望の党が民進党に吸収される形で新たに国民民主党が結成された
Photo:Rodrigo Reyes Marin/AFLO

5月7日、希望の党が民進党に吸収される形で新たに国民民主党が結成された。国民民主党の実態は、どうなのであろうか。正直なところ、自民党に対抗できるほどの強い野党とはいえず、むしろ、時代遅れで自民党の悪い部分をそっくりそのまま抽出した政党になりそうだ。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一)

「ブーム」便乗の傾向がある
国民民主党

 政治家たるもの、まして国会議員たるものは軽々しく「ブーム」などに乗ったり、乗せられたりすることなく、冷静に社会経済、さらには国を取り巻く情勢やその変化を把握・分析し、見極め、議論を積み重ねて的確な判断をしていくべきである。

 昨今話題の人工知能、いわゆるAIはまさに「ブーム」の典型。

 総務省の2016年版『情報通信白書』によれば、現在の人工知能ブームは、1950年代に始まる第1次ブーム、そして80年代の第2次ブームの次に来た第3次ブームらしい。そして同白書は、ブームの盛衰について、「過去2回のブームにおいては、人工知能(AI)が実現できる技術的な限界よりも、社会が人工知能(AI)に対して期待する水準が上回っており、その乖離が明らかになることでブームが終わったと評価されている」と指摘している。

 2度あることは3度あるとなるのか、3度目の正直となるのか、同白書では後者を期待しているようであるが、「ブーム」は「ブーム」として、それとは切り離して、それに振り回されることなく関連政策やその先にあるこの国の在り方を考えなければならないはずなのだが、5月7日に希望の党が民進党に吸収される形で新たに結党された国民民主党、のっけから「ブーム」便乗の傾向があるようだ。

“中道”を目指したいのは
なんとなく分かる

「START UP 国民民主党 綱領と私たちの思い」と題されたパンフレットには、同党の理念と政策の方向性として、「『改革中道政党』として、国民生活に現実的に向き合う」を旗印として、「対立」ではなく「解決」を重視して、社会保障と経済に強い新党を目指すとしている。