立憲民主党は「旧民主党回帰」という醜態から脱却できるか最近は枝野代表の存在感も薄くなっているようである Photo:Rodrigo Reyes Marin/AFLO

 前回、拙稿「立憲民主党は早くも「曲がり角」に差し掛かっている」において、立憲民主党が現状において抱える問題点、課題等、端的に言って悪い意味での旧民主党への回帰とでも言えるような醜態をさらし始めていることを指摘したところ、多くの反響が得られた。

 その中には、「課題等の指摘はもっともだが、どうやって解決すればいいのか、その方向性を示してほしい」といったものがあった。前回の拙稿は、課題等の指摘と、特に立憲民主党支持者への注意喚起をその主な目的に含むものであったから、解決の方向性まで記載することはしなかったが、本稿においては、「旧民主党への回帰という醜態」をさらし続けることがないようにするための処方箋について論じることとしたい。

立憲民主党の質疑者の顔ぶれは
ベテラン3議員が繰り返し登場

 平成30年度予算案、1月26日に趣旨説明が行われ、29日からずっと衆院予算委員会で審議が続けられてきた。立憲民主党の質疑者の顔ぶれに繰り返し登場するのは、長妻昭議員、逢坂誠二議員、川内博史議員というベテラン議員の名前。

 もちろん、「風」で当選した新人議員が多くを占める立憲民主党、予算委員会のような委員会での質疑を、いきなり1年生議員ばかりに任せるのは困難だという判断はあってしかるべしであるし、長妻・逢坂両議員は民主党時代から予算委員会の常連さんと言ってもいい存在ではある。

 それにしてもこの3議員に質疑者を偏らせる必要はあるまい。当選2回以上の議員でそれ相応に専門性を持った質疑ができたり、これまでに予算委員会や各委員会での質疑経験を積み重ねてきた議員は少なからず在籍している。

 しかしそうした議員の質疑の機会は基本的には1回で(稀に2回の議員もいるが)、全く質疑の機会が得られなかった議員も少なくない。