交際相手の女性が今日はやたらと機嫌が悪い。笑顔も見せないし、話しかけてもどこかそっけない。「何かしたかな…」と、ここ数日の出来事を振り返っても思い当たる節もなく、「どうかした?」と尋ねても「別に」と沢尻エリカばりの仏頂面で返される。まあいいか、と普段通り過ごしていた数日後、突如「別れたい」とLINEが送られてきた…。いったいなぜこんなことが起きるのか。(清談社 藤野ゆり)

LINEやメールを返さないだけで×
自分主演のドラマに男を巻き込む女

コミュニケーションに行き違いが起きがちな男女
女性からいきなりフラれる...。そんな体験をした男性は少なくないはず。しかし、女性の中では「いきなり」ではなく、積もり積もった不満が爆発した結果かもしれない

 冒頭のエピソードは、筆者の友人の実体験である。この出来事の数週間前には、2人で仲良く温泉旅行に行ったばかり。男性は頭の中が疑問符でいっぱいになり、理由を彼女に聞いてみたが、「恋愛対象として見られなくなった」など要領を得ない回答ばかり。「この間まであんなにラブラブだったのに!?」。結局、最後まで彼女の気持ちが理解できないまま、友人は振られてしまった。

 意外にも、こういった経験をしている男性は少なくない。ある一定の周期でふらりとやってくる、女性の“急に別れたいと言ってくる現象”。その心理状態はいったいどうなっているのか。

「いきなり別れを切り出されて困惑する男性に対して、女性のなかでは、その別れは急でもなんでもない、ということがほとんどです」

 そう語るのは、『理屈で動く男と感情で動く女のもっとわかり合える会話術』(かんき出版)の著者で、異性間コミュニケーション協会代表理事の佐藤律子さんだ。佐藤さんによると、女性は自分の人生をドラマにしたがる生き物だという。

「主人公はもちろん自分で、そのドラマに男性を巻き込みたがる。たとえば彼女から『天気がよくて気持ちがいいね!』とLINEがきて、男性は特に意味のない文章だと思って既読スルーしたとする。そうすると女性は『そっけない…なんで? そういえばいつもLINEは私から送ってるし、返事も遅い。本当はもう私のこと好きじゃないのかも』と、ドラマが急展開してしまうのです」(佐藤さん、以下同)

 既読スルーしただけで、そんな大げさなことに?と思う男性もいるだろう。しかし、その背景には、男女でコミュニケーションの捉え方が大きく異なることが関係しているようだ。

「男性にとってLINEやメールは、基本的にただの連絡手段。何か用件や質問があってこそ送るものという認識です。しかし女性にとってLINEは感情交流の手段なのです。女性の長電話が理解できないという男性も多いですが、これも同じ理由ですね。用件があるわけじゃないけど、感情で交流したい。だから、そこをないがしろにされると、自分の存在そのものを雑に扱われているような気持ちになってしまいます」