日本公演で音楽が流れないというピンチが!
野島:実は、その日本公演のときにアクシデントがあったんです。ミュージカルの途中で、音楽が急に流れなくなって。
Yumi:え~!
野島:元SDN48の野呂佳代さんが、相手役のナヨンだったんですが、初めての舞台だったので、それまでに音が復活するように、と、僕はアカペラでものすごくゆっくり歌ってたんです。
Yumi:それで?
野島:でも、結局音が出てこなくて、ナヨンも歌い始めちゃった。その後、すぐに出演者がみんなで一緒にコーラスをするんです。
そして、これがパルレの独特なところなんですが、俳優自身が舞台の配置転換をするために、それぞれが、バラバラの位置で舞台セットの後ろにいるんですよ。
Yumi:俳優がセットを動かすんですか?
野島:そうなんです。日本じゃ考えられないとおもいますが(笑)それで、それぞれがセットの裏に隠れてるから、お互いの顔を見ることができないし、歌い始めも含めて、オケがないとみんなでコーラスが合わせられない。それで、もうこれはまずいなあと思って、僕はナヨンの手を取って、アカペラで2人で歌い始めたんです。
Yumi:主旋律を歌ったんですか。
野島:そうです。みんなついてこい、みたいな。ナヨンと手をつなぐとか、まったくそんなシーンじゃなかったんですけど(笑)
Yumi:へえ~。
野島:その後、最後の盛り上がるシーンで、オケが復活したんですよ。そこで奇跡が起こったんです。音程もピッチ(速さ)もオケとぴったりに合ったんです。見ている人も、ほとんど気づかないくらい。「もしかして新演出?」って思われるくらい大成功だったんですよ(笑)
Yumi:すご~い。度胸ありましたね。
野島:もう終わって、舞台のソデに行ったら「おまえ、本当によくやった!」と、韓国の演出家と代表のふたりが、手放しで喜んでくれて。そして、その日の舞台終わりの打ち上げの席で「この秋にやる韓国での2000回記念公演にぜひ同じ主役で出てほしい」と言われたんです。
Yumi:アクシデントがチャンスにつながったんですね。
野島:でも…大変だったのが、そこからで。
Yumi:あ、韓国語はまったくダメだったんですよね。
野島:はい、日本公演は、もちろんすべて日本語ですからね。
Yumi:メロディーは同じでも、全部韓国語で、って、だいぶ厳しいですよね。
野島:さらにもっとアクシデントがあったんです!
年間約150本以上、動員数で言えば年間30万人以上の韓国関連イベントのMCなどを務める。歯科衛生士、裁判所の法廷通訳、北新地でバー経営という異色の経歴を持つ。関西でラジオDJ、テレビのリポーターやMCなどを経験後、韓流ブームと共に、イメケン揃いのスターのMC、通訳などを担当、女性ファンから慕われている。また語学スクール『ウリアカデミー』にて韓国語講師をつとめ、自身のトークライブ「Yumiサロン」を不定期に開催、歌やドラムなどマルチに活躍。著書に『初対面でも盛り上がる! Yumi式会話力で愛される29のルール』他 ツイッター @Yumi_nuna