タモリさんは芸能界の中でも、誰もが「話しやすい」と感じることで有名です。それがタモリさんが司会をやると、どんな番組でも盛り上がってしまう理由の1つなのです。それが普段はテレビに出るを苦手と感じる人まで「タモリさんの番組なら出てもいい」と感じる理由かもしれません。今回は『1秒で気のきいた一言が出るハリウッド流すごい会話術』の中から、関根勉さんとタモリさんのトークを事例に、相手に「この人とまた会話したい」と思わせるトーク術の極意を紹介します。

関根勤が語った、
タモリが話しやすい理由

 このコラムでは何回も扱っていますが、欧米には『インプロ』という、エリートが学ぶ即興トークのメソッドがあります。そのインプロでは、即興でのトークを行う上で一番重要なのが、相手の発言に対して『YES, AND 自分の意見』で答える事と考えています。

 それだけでは分かりにくいので、この『YES, AND 自分の意見』を大変上手に使いこなしている日本の有名人のトークを分析してみたいと思います。

 芸能界ではタモリさんの事を、誰もが話しやすい人と言います。その理由の1つが、タモリさんは相手のアイデアを否定する事がほとんど無く、『YES, AND 自分の意見』を使いこなしているからです。

 実際、関根勤さんが、テレビで、それを語っていたことがあります。関根さんがマニアックなアイデアのボケをかました時、小堺一機さんや、明石家さんまさんなどの、ほとんどの芸人は、「それは違う!」と止めるそうです。