各国企業間の競争が激しさを増している中国の自動車市場Photo:Imaginechina/Aflo

今年に入り、中国での自動車市場に変化が起きている。中国、韓国、フランス勢が苦戦し、日本とドイツ勢の販売台数の勢いが増しているのだ。明暗を分けたのは、日本メーカーが進めている「若年化」戦略と呼ばれる販売政策にありそうだ。中国の経済メディア「第一財経」に掲載された記事を転載する。

今年に入ってから
状況に変化が生じた中国自動車市場

 2014年以来、中国の自動車企業と日系自動車企業はSUV(スポーツ多目的車)の販売好調を受けて、低迷している中国の自動車市場の「ダークホース」になるべく努力してきた。だが、今年に入って状況が変わった。

 中国の自動車市場の先行きは楽観を許さなくなり、各国企業間の競争が激しさを増している。 現在、ドイツ勢と日本勢は着実に販売台数を伸ばし、韓国勢は勢いを取り戻しているが、フランス勢は依然不振で、中国企業とアメリカ企業の販売台数は減少している。SUVの販売不振などの理由で、中国勢は明暗がはっきりし、一部の自動車企業は売り上げが減少した。

 一方で、日本勢は全体的に販売台数がやや減少したものの、まだ伸びている。そのため、多くの日系自動車企業の今年上半期の中国市場でのパフォーマンスは軒並み良好だった。それは、日系自動車企業が新車を次々と売り出し、乗用車とSUVの二本立てでの販売を比較的早い時期に実現したことが大きい。

 また、日系自動車企業がすでに発売している車の新車を売り出すという「若年化」戦略をとっていることも関係している。

 日産の今年上半期のパフォーマンスは日本勢の中で最もよく、6月の販売台数は前年比10.3%増の13万1000台に上り、今年前半の販売台数は前年比10.7%増の72万台に達した。 そのうち、日産傘下の主要合弁会社である東風日産の今年前半の新車販売台数は前年比11.1%増の53万1000台に上った。