写真はイメージです Photo:PIXTA
タイムパフォーマンス(タイパ)を追求するビジネスパーソンは多いと思うが、それは本当に“時間の節約”になっているのだろうか。仕事のパフォーマンスが上がるどころか脳が働かず、理解力や思考力が低下する恐れのあるNG習慣を脳科学者が指摘する。(ジャーナリスト 笹井恵里子)
スマホで調べている時
脳は働いていない
知りたいことが出てきて、スマホで検索する――日常的に行っている人は多いだろう。私も頻繁に行っていた。
しかしスマホを使って調べものをしている時、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授らの研究では「脳が働いていない」ことがわかったのだという。川島教授がこう解説する。
「東北大学の学生を集め、『齟齬』『鷹揚』など、少し難しい漢字の単語をスマホと紙の辞書で調べた時、前頭前野がどう働くかという実験を行いました。前頭前野とは、思考や判断に関わる機能をもつ『前頭葉』の大部分を占める、知的活動の中枢です。考える、記憶する、集中する、応用する、コミュニケーションをするといった人間ならではの高度な機能を担っています」
実際に他の動物に比べて、人間は前頭前野が大きく発達しているそうだ。そしてこの前頭前野の活動が、スマホの検索と、紙の辞書で調べた時とでは明らかに差がみられるという。
「スマホで調べている時は、何もせずボーッとしていた脳活動とほとんど変化がありませんでした。これは“脳が休んでいる”というより、自分の仕事を奪われるため“働くことを放棄してふてくされている状態”だと私は考えます。前頭前野が働かないので、記憶に残らないのです」







