入社2年目社員に
新卒の教育を任せる
権限を委譲し、仕事を任せることで、人は成長します。
したがって私は、相談に乗ることはあっても、最終的な判断は社員に任せています。
当社では、社員が「工場見学をしたい」「セミナーに行きたい」とみずから提案すれば、積極的に行かせています。
人間は、そもそも好奇心旺盛で、様々な能力が備わっています。
それを引き出し、伸ばすフィールドを整えることが経営者の役割であり、会社のあり方だと考えています。
「やりたい人には、任せてみる」「手を挙げた人には、権限を与える」のが、当社の基本です。
当社の新卒採用の責任者は山本勇輝ですが、実質的なプロジェクトの担当者は、入社2年目の岡谷祐美(おかたにゆみ、営業技術)に任せています。
岡谷は、入社当時から「社員教育」に関心があり、本人が「やりたい」と手を挙げたため、迷わず抜擢しました。
「学生時代のアルバイト先でも教育担当のリーダーをしていたので、『人を成長させる』ことに興味を持っていました。
自分が受けた新人教育を次のカリキュラムに活かしたいという思いがあったので、1年目の秋にはもう、『次の新卒の教育に関わりたいです!』と手を挙げたんです。
時代に合わせて、会社の方針に合わせて、そして新入社員の個性に合わせてカリキュラムを変えていく必要があるので、これまでの教育カリキュラムを基本にしながら、『もっとこうしたほうがいいのではないか』『一人ひとりに合うように教育をするには、どうしたらいいか』と試行錯誤しながら、研修を進めています。
私は学生時代から、『後輩がかわいくてしかたがない』と思ってきたので、後輩のためなら、かわいいこの子たちのためなら、いくらでも頑張れます。
『絶対にやりたい』と思っていたことを任されているのですから、『仕事が辛い』と思ったことはないですね」(岡谷)
今回、年間2000人の見学者が訪れる、鉄工所なのに鉄工所らしくない「HILLTOP」の本社屋や工場、社内の雰囲気を初めて公開しました。ピンクの本社屋、オレンジのエレベータ、カフェテリア風の社員食堂など、ほんの少し覗いてみたい方は、ぜひ第1回連載記事をご覧いただければと思います。