治療薬の副作用はほぼゼロ!?
治療開始は早めの方が効果アリ

 また、デュタステリドはもともと原価が高く、1ヵ月で9000円ほどかかるという。

「その点、フィナステリドはジェネリックも出ているので、1ヵ月あたり5000円程度で済みます。発毛効果の優位差がそこまであるわけではないので、より安いフィナステリドを選択する方が長く継続できるでしょう。デュタステリドは皮脂腺への影響が強いため、頭皮のベトベト感がかなり解消されるという利点がありますが、ベトベト感解消と発毛は関係がありません」

 AGA治療薬を飲むうえで都市伝説的に懸念されるのが、性欲減退やEDといった、男性機能にかかわる副作用だが、佐藤院長の診療データによると、副作用はほぼないという結果になったという。

「私の病院に来た161人の10年間のデータを集計した結果、性欲が減退したという人が9人、EDになったという人が4人。薬を飲んですぐに症状が出なければ副作用ではない可能性があるため、治療開始から副作用が出た期間も集計してみたのですが、性欲減退が平均して約1年後、EDが約3年後でした。そのうえ、性欲減退やEDが起こった患者は、どちらも平均で45歳から46歳以上。40歳以上の男性がEDを起こす発生率が約20%ですので、薬の服用とは関係なくEDや性欲減退が起こった可能性が高いです」

 32歳で性欲減退したという患者もいたそうだが、その後自然に治ったそうだ。

「この人の場合は心理的なものが原因だったため、自然に治りました。プラセボ効果の逆で、あまりにも副作用のことを考えすぎると、実際にそうなってしまうことがあるのです。これをノシーボ効果と言います」

 どうやら、副作用はほぼないものと考えてよさそうだ。また、AGAは進行具合によっては手遅れになる可能性があるため、症状が出たと感じたら早めに病院で診てもらい、投薬治療を開始するべきだという。

「AGAは25歳ぐらいから発症します。進行度合いは1型から7型まであり、人によって差はありますが、およそ5年ごとに1ランクずつ上がっていきます。161人の10年間のデータを見た結果、進行度が低い人ほど、その後の治りがいい。仮に7型から治療を開始しても、なかなか改善しないのです」