日本はFMSによる米国製装備の調達で、金は払ったが装備が納入がされていなかったり、精算による過払い金の返却がされていなかったりした未精算額が1999年度末には2903億円に達した。

 会計検査院がそれを指摘したため、防衛省は米政府に督促したり、前払い金の返還に利息を付けさせたりして改善を図ったが、2016年度末でも納期から1年以上たっても納入されていない物品が189億円、2年以上の清算遅れが623億円もある。

 FMSによる米国製装備の購入額は第2次安倍政権下で急増し、2012年度の1372億円から16年度の4881億円に急増した。発注金額の増大につれ、未清算額も再び増えそうだ。

 米国の軍事費は昨年6098億ドル(約67兆円)で第2位の中国の2282億ドル(約25兆円)とは大差がある圧倒的な軍事大国だ。民間のIT技術者など先進的技術も優れ、その上、米軍がどこかで戦闘をしていない年は少ない程、実戦体験もある。

 このため米国の軍事技術は卓越しており、昨年の武器輸出は世界で断然トップの124億ドル(約1.4兆円)、第2位ロシアの61億ドルの2倍だ。

 それだけに米国が「これを買え」と迫れば日本政府は従順に受け入れがちなのだろう。

「政治主導」の購入
防衛に不可欠なのか

 だがおそらく総経費が6000億円程にも達しそうな「イージス・アショア」が本当に日本の防衛に有効、不可欠であるか否か、は現実的に考える必要がある。

 本来、防衛力整備計画は陸海空の3自衛隊が必要と考えるものを提案、防衛省がそれを調整して取りまとめ、財務当局などと協議したうえ、国家安全保障会議と閣議で承認されて決まる。

 だが「イージス・アショア」と「オスプレイ」はその運用に当たる陸上自衛隊が採用を求めたものではない。「オスプレイ」は野田政権が導入に着手し、「イージス・アショア」はトランプ政権の意向を反映した安倍政権の「政治主導」により、2017年12月19日の国家安全保障会議で導入が決まった。

 だから平成26年度から30年度の中期防衛力整備計画にも「イージス・アショア」は入っていなかった。