日本経済が良い方向に進んでいることを示すシグナルとして、注目すべきポイントは3つ、(1)企業の設備投資が増えていること、(2)積極的な海外投資が増えていること、(3)経常収支の黒字が拡大していること、だろう。
(1)はアベノミクスのもとで重要視されてきた。(2)の積極的な海外投資も、多額の余剰資金を抱えている日本企業が海外の需要取り組みに向け、積極的にリスクを取った動きといえる。(3)の経常収支の黒字は海外への投資の残高が積み上がってきた結果、それらからのリターンが安定して得られるようになってきたということで、(2)と表裏の関係にある。とりわけ日本経済の新たな「所得源」としての存在感が高まってきた。
国民総所得で
海外からの受け取り増える
投資によって海外から得られる所得というのは、国内で付加価値を生み出して得られる所得とはいくらか趣が異なるため、是非は分かれるところだが、事実、それで国民所得が増えていることに変わりはない。