北朝鮮国内を視察して回る金正恩委員長 
北朝鮮国内を視察して回る金正恩委員長 Photo:KNS/KCNA/AFP/AFLO

北朝鮮が人道問題を掲げて
日本人拘束者を解放

 北朝鮮は、今年に入って米朝首脳会談を手始めに、南北で2度にわたる首脳会談を行い、9月にも3度目となる首脳会談が開催される予定になっている。また中国にも3度訪問し、首脳会談を行っている。そうした中、日朝対話には及び腰で、日本国内では「日朝関係だけが置いてけぼりにされている」との批判があった。

 こうした動きの中で、北朝鮮は8月26日、北朝鮮西部の南浦を訪れていた際に拘束されていた日本人のスギモト・トモユキ氏を「人道主義の原則により寛大に許すことにした」として国外に追放した。人道主義というものに最も縁遠い北朝鮮が突然、人道主義を持ち出して解放するのには、何らかの意図や目的があってのことだ。

 背景には、最近の米国、中国、および韓国との関係や、北朝鮮の国内事情がある。それぞれについて最近の情勢から考えてみるとともに、拉致被害者問題や、非核化に向けて日本としていかに取り組むべきか考察する。

 このうち米国は、トランプ大統領が8月24日にツイッターで、「朝鮮半島の非核化に十分な進展が見られない」として、予定していたポンぺオ国務長官の訪朝について、突如中止を指示した。