ポンペオ国務長官が訪朝
相反する会談後の反応
米国のポンぺオ国務長官は、7月6日から2日間の日程で訪朝した。これは6月12日に行われた米朝首脳会談のフォローアップで、北朝鮮の非核化に向けた具体的な道筋をつけるためのものであった。
しかし、今回の会談は、基本的に「双方の立場の言い合いに終始した」という印象だ。協議の冒頭、北朝鮮・朝鮮労働党中央委員会の金英哲副委員長が「私には明確にしておかなくてはならないことがある」と述べたのに対し、ポンぺオ長官も「私にも明確にしておきたいことがある」と応じ会談が始まった。
こうした対立は、最後まで解けなかったようだ。それは会談後の両者の態度を見ると明らかだ。
ポンぺオ長官は、金副委員長との協議を終えて、「極めて生産的。多くの進展があった」と述べた。これはトランプ大統領が、米朝首脳会談について多くの成果があったと米国内で宣伝してきたことから、北朝鮮との間で「齟齬がある」とは言いにくかったのだろう。また、北朝鮮との対話を「壊したくない」との意図もあったのかもしれない。