地方企業が求める
「会社を劇的に変える」経営幹部
地方に転職すると極端に年収が下がる。それが従来の常識でしたが、経営幹部候補クラスの地方転職に関していえば、これまでその地域の相場が年収500万円~600万円であったポジションに800万円~900万円を提示する企業が出てくるようになりました。東京の相場と比べればそれでもまだ低いのですが、以前ほど極端な差ではありません。
これはまだ利益の出ていないベンチャー企業でも同様の傾向があります。社長の年収が800万円なのに、どうしても欲しい人材に対し1200万円でオファーしたり、まだマネタイズできていない会社が1500万円のオファーを出したり。
共通しているのは高度なスキルや知見、人的ネットワークを持っている人を採用し、会社を劇的に変化させたいという経営者の切実な危機感です。そして実際、優秀な経営幹部候補が入社し、活躍することにより会社が良い方向に変化した事例はたくさんあります。
そうした成功事例を地方企業の経営者向けセミナーでお話しすると、目の色を変えて反応される方が必ず何人かいます。率直に言えば、地方の限られたエリアの中で同業者だけの付き合いをしていると、どうしても世間が狭くなるので、そうした話はまず入ってきません。
我々は成功事例をたくさん持っており、話を盛らず事実を淡々とお伝えするだけですが、非常に刺激を受ける経営者がいて、その人たちが地域の相場や自社の給与体系を超えた金額でオファーを出すようになっているのです。
ただし、そうしたオファーはたいていコンフィデンシャル(公開しない)案件で、一般の求人サイトには出てきません。我々もかなり候補者の方を検討した上でお声がけします。そのためあまり多くの人の目には触れませんし、急増とまではいえませんが、着実に地方企業へのエグゼクティブ転職は増える傾向にあります。