ブッシュJr.時代にも
米国は国際社会で孤立した

 ブッシュJr.は2001年、米国の絶頂期で大統領になった。1991年末、ソ連が崩壊し、冷戦は終了。米国は世界唯一の超大国となった。

 当初、彼に敵は見当たらなかった。一番のライバルだったソ連は崩壊したし、経済のライバル・日本は、バブル崩壊で「暗黒時代」に突入している。欧州はベルリンの壁崩壊後、豊かな西欧が貧しい東欧を吸収し、困難な時期を迎えていた。後に米国のライバルになる中国は当時、まだ問題にならないほど貧しかった。そして、1990年代半ばから末にかけて、米国は「IT革命」により空前の繁栄を謳歌していた。

 ブッシュの目標は、「米国一極世界」を構築すること。彼は、それが可能であると信じていた。ところが、事態は思わぬ方向に向かっていく。

 彼が大統領になったころ、ITバブルが崩壊した。さらに2001年9月11日、衝撃的な同時多発テロが起こる。同年、米国は自衛権を行使してアフガン戦争を開始。さらに2002年、ブッシュはイラク戦争を画策した。

 しかし、国連安保理で拒否権を持つフランス、ロシア、中国、さらに拒否権は持たないが大国であるドイツは、この戦争に反対。米国の「一極主義」に反対する「多極主義陣営」が形成された。

 国連安保理から開戦の「お墨つき」を得ることができなかったブッシュは、「超大国・米国は、国連の許可など必要ない」とばかりに、独断で開戦を決意する。この件について、最近亡くなったアナン国連事務総長(当時)は、「国際法違反だ」と断言していた。

<イラク戦争「国連憲章上違法」 国連事務総長がBBCに
 15日の英BBC放送(電子版)によると、アナン国連事務総長はBBCとのインタビューで、イラク戦争を「我々の見地からも、国連憲章上からも違法」と断じた上で、「各国が共同歩調をとり、国連を通して行動するのが最善という結論に誰もが達している」と述べた。>(asahi.com 2004年9月16日)