お客様は入店時、あるいは営業マンと対面したとき、興味のある商品であっても、必ず警戒心を抱いている。もし、営業マンから強く売り込まれたら、「断わる理由」も事前に考えているものだ。そんなお客様の強い警戒心も、ちょっとした一言や話し方によって、解くことができる。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
お客様は事前に
「断わる理由」を考えている
興味がある商品があるとき《ちょっと見てみたい》と思いながらも、中の様子をうかがっただけで敬遠してしまった、なんていう経験はないだろうか?
営業マンや店員が待ち構えている場所に足を踏み入れるのには度胸がいるものだ。
私が勤めていた住宅展示場もそういった場所の1つだった。“夢のマイホーム“の参考に見てみたい、と思いつつ、なかなか一歩を踏み出せない。お客様にとって住宅展示場はハードルが高い場所である。
そもそも家づくりを考えなければ行くところではないし、ダークスーツを着た営業マンが待ち構えているのも知っている。事実、私と契約してくれたお客様が「住宅展示場に入るのは街角の知らないスナックのドアを開けて入るくらい怖かった」と言っていた。
それほど入りにくい場所だということだ。
ということは、多くのお客様は“丸腰”では来店しない。
お客様は営業マンと対面するときに必ず“断る理由”を用意してくる。例えば《営業マンがなにか売り込みをしてきたら「今すぐじゃないから」と言おう》と思っている。