マンション値上がりの200万世帯に見る「最も買い時」だった時期
マンション相場はアベノミクス以降、3割値上がりした。都市部で新築・中古マンションを購入した200万世帯が売却したら、値上がり分の資産が大幅に増えたはずだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

マンション相場は3割上昇
売却時に値上がりした人は多数

 マンション相場はアベノミクス以降、3割値上がりした。新築でマンションを購入して売却時に値上がりした人は、かなりの数に及ぶ。その人たちは何人いて、どの程度儲かったのか。明らかにしておこう。

 アベノミクス以前の2012年、首都圏のマンションの平均平方メートル単価は64.5万円だった。その後、2013年が69.7万円、2014年が71.1万円、2015年が77.9万円、2016年が79.3万円、2017年が85.9万円となっている(不動産経済研究所調べ)。2017年と2012年を比べると33%値上がりしたことになる。それでも、新築から中古になれば価格は下がるものだ。

 実際に、新築価格から中古になっても値上がりした年は、2001~2005年の5年間と2010~2015年の6年間の11年間に及ぶ。2001年からの5年間は、直近20年間でもマンション価格が底値の時期に当たり、供給も多く43万戸に及ぶ。

 2006年から2009年の間は、2008年のリーマンショックに代表される価格が高くなった時期に当たる。とはいえ、この時期も新築価格より値下がりしたものの、その平均値は▲7%で、10年経過したのに年率1%も下がっていない。マンションの相場が変動しない場合、築1年経過するごとにマンション価格は2%下がるのが平均値なので、それよりもはるかにいいことになる。住宅ローンの元本は10年で物件価格の20%以上減少しているので、売却すれば物件価格の10~20%の現金が増えることになる。

 一方、直近の2010~2015年の6年間は、アベノミクスでの上昇相場に乗った観がある。この間の供給が27.6万戸なので、首都圏で値上りした物件は概算で43+27.6≒約70万戸に及ぶ。近畿圏の市場は首都圏の約半分なので、首都圏と近畿圏で100万戸を超える世帯が新築マンション購入により現時点で値上がりしていることになる。

 中古マンション購入も含めるとまたその2倍くらいになるので、200万世帯になる。都市部でマンションを購入した人の200万世帯が売却したら、値上がり分の資産が増えるだけでなく、返済していた住宅ローンの元本が貯金していたかのように、まるまる手元に返ってくることになる。その合計額は、平均しても2000~3000万円になるであろう。生涯獲得年収が2~2.5億円なので、マイホームの購入でその1割を純増させたことになる。