マンション選び「7つの法則」で検証
2017年中古物件騰落率ランキング
筆者は「あの話題の物件は値上がりしたのか?」とよく聞かれる。そこで、2016年以降竣工した中古マンションで売出価格ベースが新築時から10%以上値上がりしたものをランキングしてみた。年の瀬も押し迫った今、このランキングを見ながら今年の物件トレンドを総括しよう。
まだ竣工したばかりで成約事例が少ないので、評価が確定するのは少し早いが、ランキングでは現時点の傾向を読み解くことに意義を見出したい。そこには基本的な法則性だけでなく、物件の魅力による特殊性も垣間見える。今回は個別事例を見る中で新たに判明した新基準を中心に記述しようと思う。それはマンション選びの極意がゆっくりと変化していることを表している。
◆図表1:中古騰落率ランキング首都圏編
まずは、「首都圏の中古騰落率ランキング」を見よう。後に紹介する「近畿圏のランキング」にも通じることだが、中古マンション価格が新築よりも値上がりする基本パターンとして「7つの法則」が作用している。その法則とは以下のものだ。
【法則1】買ってはいけない時期がある
【法則2】単価の高いエリアは底堅い
【法則3】駅アクセスはいいに限る
【法則4】大規模マンションは得をする
【法則5】タワーはランドマーク性に価値がある
【法則6】面積は小さいほど損をする
【法則7】適正価格以下で購入する
これを単純化すると、「いつ」(法則1)、「どこに」(法則2、3」)、「どんな物件を」(法則4、5、6)、「いくらで」(法則7)購入するかということがポイントとなる。今回のランキングに当てはめると、以下のようになる。
【いつ】2013年以降値上がり基調なので、分譲年は古い方が値上がりしている。
【どこに】都心で駅近の方が値上がりしやすい(表の水色は徒歩1、2分)。