高綱康裕社長
プレミアム・プラットフォーム・ジャパンの高綱康裕社長 Photo by Yoshihisa Wada

テクノロジーの進化でさらなる激変期に突入したメディア業界。勝ち残るのはどこなのか。連載を通じてメディアの近未来を模索していきます。第4回は『週刊ダイヤモンド』10月27日号の特集「メディアの新序列」のスピンオフとして、定額動画配信事業者で「Paravi」を運営するプレミアム・プラットフォーム・ジャパンの高綱康裕社長のインタビューをお届けします。日本テレビ系列の「Hulu」や世界最大手の「NETFLIX」などがシェア争いを繰り広げる中でどうシェアを拡大するのか、話を聞きました。(聞き手/週刊ダイヤモンド編集部 片田江康男)

自社のプラットフォームがなければ
コンテンツを買い叩かれる

――定額制動画配信事業には、外資系のネットフリックスやAmazonプライム・ビデオが参入し、民放キー局では日テレがHuluを買収、フジがFODに力を入れています。TBSは今年4月、テレビ東京、日本経済新聞、WOWWOWと組んで「Paravi」をスタートさせました。最後発となりましたが、なぜこのタイミングとなったのでしょうか。

 確かに、最後発です。もともとTBSやテレ東は独自のサービスを運営していました。TBSなら「TBSオンデマンド」であり、テレ東であれば「ネットもテレ東」や「テレビ東京ビジネスオンデマンド」などです。

 一方で、「Amazonプライム・ビデオ」などの海外のプラットフォームには、コンテンツを提供するコンテンツプロバイダーだった。ただ、コンテンツを高く買ってくれている時はいいですが、寡占状態になると立場が変わってくる。コンテンツは当然、買い叩かれるようになると思いまして、そこでやっぱり自分たちのプラットフォームは必要だという結論に至りました。

 「Paravi」の運営会社は TBS、テレ東、日本経済新聞社、WOWWOW、電通、博報堂の6社でスタートさせるときに、テレビのコンテンツ事業や価値を最大化させることを第一の目的に据えています。

 今後、外資系のプラットフォームに買い叩かれるようなことになれば、コンテンツ事業の最大化にはならない。それで各社に声をかけて、集まったのがこの6社だったというわけです。

――既存のものを、それぞれ育てていく選択肢もあったのではないでしょうか。わざわざ新しいブランド名を立ち上げても、浸透させるのはなかなか大変です。

 ネットフリックスやHuluが海外ドラマやハリウッド映画を大々的に揃えていく中で、独自でやっていくというのは、やはり厳しかった。例えばTBS単独でネットフリックスやHuluと対抗するために、ハリウッドからコンテンツを買ってくるかというと、ハードル高いですよね。やはり各社で持ちよって、コンテンツを揃えていく方が良いと判断しました。