アラン・グリーンスパン氏は、1987年から2006年まで米連邦準備制度理事会(FRB)議長を務め、投資家や政治家、各国の中央銀行総裁の間で人気を博し、往々にして理解し難い同氏のコメントに注目が集まった。最近、雑誌『エコノミスト』の政治エディター、エイドリアン・ウールドリッジ氏と共著で「Capitalism in America(アメリカの資本主義)」という著書を出版した。両氏によると、米国の経済的成功の鍵は、「創造的破壊」を可能にし、許容できる点にあり、移民の国であること、また連邦政府の権限を抑制する憲法によって醸成された起業家精神によって強化されてきた。しかし、最近はこの破壊的創造を示す指標は悪化している。地理的・社会的移動が困難になり、会社の新規設立ペースは1980年代以降最も低調で、業界再編の進行により主要なセクターの4分の3で競争が緩やかになった。