イラクで24日遅く、イスラム教シーア派のアデル・アブドルマハディ元石油相(76)が新首相に就任した。イラク国会は指名された閣僚候補の半分以上を承認。同氏は最初の障害を乗り越えたことになり、5月の総選挙から5カ月が経過してようやく新政権が発足した。ただ内務相や国防相など複数の主要閣僚のポストは空席のままとなっている。イラク国会はアブドルマハディ氏が指名した閣僚候補22人のうち14人を承認した。国会では4時間にわたる激しい議論が展開され、一部閣僚候補の汚職疑惑や偽学位の問題について時間をかけて調査する必要があるという声も上がった。閣僚承認を巡る議会の混乱は、アブドルマハディ氏が直面する課題を映し出す。機能不全に陥った政治システムを正し、低迷する石油依存型のイラク経済を立て直すこと、またイスラム国との紛争で破壊されたインフラ再建が必要になる。さらにイラクの治安部隊は過激派グループの復活を防がなければならない。国会で議員が対立する間にも、こうしたグループはイラク北部で組織を再編しつつある。
イラク新首相が就任 選挙から5カ月
新政権ようやく発足、対抗勢力歩み寄りで
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