体と心の疲れが消えていく「滋養食」 「脳の疲れには甘いもの」説は果たして正しいのか?
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仕事のしすぎで疲れた頭には「甘いもの」が効く。これは昔からよく知られた食生活の知恵ともいえます。でも、本当に甘いものを摂取することは、脳の疲労回復に効果的なのか。新著『体と心の疲れが消えていく「滋養食」』を出版した医学博士の藤田紘一郎氏が解説します。

「脳を働かせるのは糖質」
という常識が変わってきている

「脳のエネルギー源はグルコース(糖質)のみ。だから毎食しっかり炭水化物をとらなくてはなりません」

 こうした話は、私が学生時代の頃から、そして医師になってからでもよく耳にしたお説教でした。

 もちろん、脳のエネルギー源は糖質が主です。糖質以外の三大栄養素、脂質やたんぱく質は、脳の血液脳関門(BBB:脳にとって有害な物質が脳内に侵入するのを防ぐ機構)を通過しないので、脳のエネルギー源としては利用できません。そのため、脳をきちんと働かせるためには、糖質がいちばん大事だと考えられてきたのです。

 しかし、長く常識だと思われていた「脳を働かせるのは糖質」ということが、大きく変化してきているのです。