
営業部門などではチームや個人に数値目標があることも多いだろう。成績が伸び悩むメンバーに対して、リーダーは何をすべきなのだろうか。(小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶)
数字が伸び悩む部下に
絶対にやってはいけないこと
営業という仕事は、結果が数字で可視化される分、社内での評価も明確になりがちです。数字を出している人と、思うように成績が伸びない人との違いが、はっきりと部署内に表れてしまいます。

小宮コンサルタンツ代表
こうした環境の中で、チーム全体をどうまとめていくかは、リーダーの手腕が問われるところです。特に重要なのは、成績がふるわないメンバーに対して、どう向き合い、どう育てていくかということです。
部下の成績が上がらないと、「訪問件数を増やせ」「提案数を倍にしろ」といった、画一的な指示を出したくなります。確かに、「訪問件数を増やせ」と全体に指示すれば、成績下位者の数字が多少は上向くこともあります。
しかし、そうした手法には限界があります。
なぜなら、それはあくまで「管理」であって「育成」ではないからです。管理によって得られる業績向上は、限定的であり、継続的な成長にはつながりません。
営業成績上位のメンバーに対しては、ある程度の裁量を持たせて自由にやらせたほうが良い結果につながります。彼らは自分なりの創意工夫で動く力を持っており、それがまさに高い結果を出す理由だからです。