最近、ヘルスケア分野で有名な企業を訪れた際に「社員の間食はナッツかヨーグルトが定番」という話を聞きました。特に、管理栄養士・栄養士の社員は「それしか食べない」というほど徹底しているそうです。「先生の間食もきっとそうですよね」との投げかけに、「バター多めの焼き菓子が頻度高めです」とは言えませんでした…。
読者の中には、私のように「間食には好きなものを食べたい!」派の方も、「特にこだわりがないから何を食べるべきか決めた方が楽」派の方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、「仕事の効率を考えた上での間食の役割」「間食の選択肢」「好きなものを食べたい派は何に気をつけるといいのか」という点をお話ししていきたいと思います。
間食は決して悪いものではないが、
「血糖値スパイク」には要注意
仕事の効率を考えると、間食は決して悪いものではありません。特に、夕食が20時や21時を超えることがザラという方で、昼食から夕食までの時間が7時間以上もあくようであれば、間食はむしろプラスに働きます。なぜならば、エネルギー切れによる集中力の低下や夕食のドカ食いの予防になるからです(特に何も口にしなくても集中力が切れないし、夕食をドカ食いすることもないという方は、あえて間食を取る必要はありません)。
ただ、ビジネスパーソンが間食を選ぶときには、血糖値への悪影響に気をつけなければいけません。例えば、菓子パンや砂糖がたくさん入ったお菓子などは、血糖値を急激に上げますが、インシュリンが分泌されてその後急激に下がります。「血糖値スパイク」と呼ばれるこの血糖値の激しい変化が続くと、疲れやすさを感じやすくなったり、集中力が低下したりしがちです。さらに、この血糖値が下がる状態では空腹感も感じるため、間食をしたにもかかわらず「まだ食べたい」と食べ過ぎてしまいます。