なぜ日本のエリートは「医者かコンサル」を選ぶのか?岸谷蘭丸の答えが火の玉ストレートで何も言えない岸谷蘭丸(きしたに・らんまる) 実業家・インフルエンサー。2001年7月7日生まれ Photo by Shogo Murakami

インフルエンサーとしてさまざまなメディアで活躍する岸谷蘭丸さんは、イタリアの名門大学の現役生であり、高校から米国へ海外留学した経験も生かして、海外留学支援サービス「MMBH留学」を立ち上げた実業家でもある。そんな彼に、「学歴トップ層の医学部偏重」について聞いてみた。(教育エディター 江口祐子、ダイヤモンド・ライフ編集部)

東大理三レベルの超優秀な若者の選択肢とは

――日本の学歴で一般的な認識だと最上位に医学部があり、成績優秀な人はこぞって医学部を目指す傾向があると思います。これって偏っていますかね?

 その現象に対しては正直、もったいないなと思います。東大理三レベルの超優秀な若者のうち、もし半分でもコンピュータサイエンスや先端工学に進んでいたら、日本から世界を変える起業家が出ていたかもしれない。そう考えると、マジもったいないと思うんです。

 僕の周りにも「医者になりたいわけじゃないけれど医学部を目指す」って人、いました。とりあえず偏差値で一番上だからって。その考え方って健全じゃないですよね。そもそも日本には、東大理三レベルのコンピュータサイエンスの学部が存在しないことも問題だと思います。

 アメリカだと、トップ層の多くがITやテック系に流れます。そこが今一番伸びている分野だし、イノベーションも報酬も集まっているから。

 もちろん医学という学問も大切だけれど、今は社会の変化が激しくて、新しい分野での挑戦が求められている。優秀な人材が、自由に柔軟に、流動する仕組みが必要だと思うんです。