「FRBプット」はもう忘れていい。投資家がいま注意を払う必要があるのは「トランプ・プット」だ。FRBプットとは、株式市場が危険に見舞われれば連邦準備制度理事会(FRB)が支援に乗り出し、市場で「プット」オプションが果たしているような保険を提供するとの考えだ。この言葉の元になった「グリーンスパン・プット」は、2000年代初頭、当時アラン・グリーンスパン議長が率いていたFRBが市場の波乱に応じて金利の引き上げや据え置きを決めた傾向から生まれた。だが投資家が3日に安堵の息をついたのは、ドナルド・トランプ米大統領が先週末に中国の習近平国家主席と貿易「休戦協定」を結んだからだった。ユーラシア・グループのアナリストは、貿易戦争が一段とエスカレートして金融市場を揺るがせるとの懸念が「トランプ氏にとって憂慮すべき問題」だったと指摘。米株相場が10月と11月に軟化するなか、「トランプ氏は以前より取引を受け入れる態勢になっていた」とみている。
「トランプ・プット」発動、投資家が注意すべき点
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