3Photo:Reuters/Husako AsaShima

 中国のアリババ集団とアマゾン・ドット・コムが目下、欧州で激しい戦いを繰り広げている。中核の電子商取引事業だけではなく、急成長するクラウド事業でもしのぎを削っている。

 クラウド世界最大手のアマゾンとアリババの競争は、欧州が米中ハイテク大手の主戦場と化している兆候とも言えそうだ。

 クラウドはアリババ、アマゾン両方にとって、重要な成長のエンジンだ。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)はアマゾンの屋台骨の一角を担っている一方、アリババのクラウド事業の売上高は2018年度におよそ倍増の約21億ドル(約2400億円)に拡大した。

 アリババは10月、欧州で第2、3番目となるクラウドセンターをいずれもロンドンに開設。またクラウド顧客向けの拠点を構築する計画だ。だがアジア以外での存在感は、まだ小さい。調査会社ガートナーによると、世界のIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)市場に占めるアリババのシェアは2016年の3.7%から2017年には4.6%に拡大したものの、アマゾンの51.8%をなお大きく下回る。昨年の欧州市場におけるアリババのシェアはわずか0.3%にとどまった。

 マイクロソフトやアルファベット傘下グーグルからも攻勢を受けるアマゾンが、静観している訳ではない。先月にはイタリアにAWSの新規データセンターを開設。10月には、英国でAWSの従業員を増員すると発表した。マイクロソフトはコメントを拒否。アマゾンとグーグルはコメントの要請に応じていない。