大切なお客様に喜ばれる
お金の使い方

 では、相手が重要な取引先だったらどうすべきか。
 じつは、その場合もやることは同じ。迷わず高級店です。

 実名は伏せますが、経営サポート会員のある社長が役人を接待することになりました。
 以前にも歌舞伎町で接待したことがあったそうですが、行ったお店を聞くと、いかにも中途半端。
おそらく相手が自腹でも遊びにいけるレベルの店でした。

 普段の延長線上の接待では、相手の心に残らず、接待費が死に金になってしまう。

 そこで私は歌舞伎町でもトップクラスの店を教え、
「この店の次はあの店」
「あの店ではあれを注文」
 と細かくアドバイスしました。

 そのとおりに接待したところ、社長は役人から「〇〇さん」ではなく「〇〇ちゃん」と呼ばれるようになった。
 一気に親密な間柄になって、接待は大成功です。

 この接待がうまくいったポイントは、高級店で大枚をはたいたことだけではありません。
 夜の街でモテるためには、高いものを注文するだけでなく、夜の街の事情に配慮したお金の使い方をしなくてはいけない(→そのノウハウは本書で紹介)。

 私はとくにその方面に強いので、役人がモテるように、接待の手順を教えてあげました。

 その結果、役人はデレデレになって、“ちゃんづけ”で呼ぶほど社長に親愛の情を示すようになったわけです。

 できれば接待したくない相手も、逆に接待で絶対に落としたい相手も、中途半端なところに連れていってはダメです。

 接待したくない相手は、相手が恐れをなすレベルの接待で撃退する。
 何としてでも、お近づきになりたい重要な相手にも、
 相手が体験したことのないレベルの接待で魅了する。

 それでこそ接待にかけたお金が生き金になるのです。


☆ps.本書には、メガバンクの支店長も私も初めて見た、日本銀行印が入った、8000万円の札束=“座布団(ざぶとん)”が出てきます。なぜ、私は危険を冒してまで会社に取り寄せたのか。その雰囲気をご覧になりたい方はぜひ、第1回連載をご覧いただければと思います。