レストランレビュー、家電レビュー、書籍レビューなど口コミサイトを参考に店や商品を選ぶ――。ネット時代においては当たり前の行動に思えますが、一方で逆行するようにレビューを信用しない、あるいは全く見ない人も存在します。
困ったときには、すぐ頼ってしまいたくなる口コミサイトの存在。ビジネスの場面においても頼るべきでしょうか?それとも頼らない方がいいのでしょうか?今回は、みなさんと一緒に口コミサイトとの付き合い方を考えてみたいと思います。
接待の店も「食べログ」頼み!
なんでも口コミ評価に頼る若手社員
「明日の接待のために予約をした店は食べログで4点以上だったので、間違いありません!」
そう太鼓判を押しているのは、マーケティング会社に勤務している入社5年目のDさん。調査部門から営業に異動して2年目。クライアントの担当数も5社に増えて、徐々に仕事が面白くなってきたタイミングです。
最近では、仕事の打ち合わせを兼ねた会食のセッティングなどの慣れない仕事も任されるようになりました。今回はDさんが担当する最大の取引先であるS社の担当部長が役員になった「お祝いの宴席」を手配することに。当然ながら上司も接待する店が新役員にとってお気に召す店であるか、でも予算をオーバーしていないかなど気になったのでしょう。
「予約した店は大丈夫か?」
と心配そうに聞いてきました。そんなに心配ならば、上司が店を手配してもいいのですが、Dさんに経験を積ませる意図もあり、今回は任せることに決めたようです。もし心もとない様子なら「自分が手配しよう」と助け舟を出すべく、常連の店を押さえていたようですが、Dさんの自信満々の様子を見て、「だったら、D君が予約した店で接待することにしよう」と決めました。
ちなみにDさんは、前の部署(調査部門)で行っていた大半の飲み会の手配・予約をしていたといいます。その際、同僚や上司から不満の声が出たことは1回もありませんでした。さらに言えば、
「いい店を予約してくれてありがとう」
と感謝されることばかりだったようで、営業の仕事でも「店の予約なら任せろ」とばかり自信がありました。