牧場で働くスティーブ・シントン氏は、それまで聞いたことのなかった会社が相場以上の価格で近くの農地を購入していると知って困惑した。その会社の名前はブローディアエア。2012年の数カ月に、谷あいの平地を3平方マイル(約780ヘクタール)取得した。シントン氏は牛を育てたりブドウを栽培したりする農場の共同経営者だ。「彼らが払っていた金額に驚いた」と話す。ブローディアエアの掘削許可書と土地購入契約には、ブドウ業界に詳しいマット・タレンタイン氏という人物が署名していた。シントン氏や他の地元民によると、タレンタイン氏はそうした投資の陰に誰がいるのか話そうとしなかった。ブローディアエアは土地を買い進め、深い井戸を掘り、大量のブドウを生み出せる苗の作付けを始めた。