メッセージングサービスを手掛ける新興企業のハッスル(サンフランシスコ)は、気前のいいシリコンバレー文化をまさしく体現していた。オフィス内に設置された「コンブチャ」メーカーやゲームセンターのような大型ゲーム機、新たな従業員や最高経営責任者(CEO)に支払う多額の報酬。ハッスルはアルファベットなどの投資家から調達した数百万ドルの資金をこれらにつぎ込んでいた。そのため、共同創業者で最高経営責任者(CEO)のロディー・リンゼー氏が今月に入り、大規模な人員削減を電子メールで発表すると、社内に衝撃が走った。その週を終えないうちに、オフィスからエスプレッソマシンすら姿を消した。ハイテク長者の時代に、羽振りが良かった新興企業は何もハッスルが最初ではない。ここに来て何が変わったのだろうか。「これまでのつけを支払う」時が来たということだ。
シリコンバレーから消える陶酔感、新興企業を直撃
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