米半導体大手エヌビディアは4カ月足らずの間に、何をしてもうまくいく企業からすべてがうまくいかなそうな企業に変貌してしまった。どちらの見方も少し大げさだが、同社の株価急落が示すのはハイテク業界における運がいかに急激に反転し得るかだ。迫りつつある中国との貿易戦争、好みがうるさいビデオゲーマー、ハイテク大手の予想不可能な設備投資、さらには仮想通貨の採掘(マイニング)の一時的な流行などの要因が絡めばなおさらである。エヌビディアはそのすべての影響を受けるが、それらが揃って悪化した格好だ。その損失は驚くほど大きい。エヌビディア株が高値を付けた10月1日以来、時価総額の52%(約900億ドル超=約9.8兆円)が吹き飛んだのだ。