中国で通期の赤字見通しを示している上場企業の数は、過去10年で最大となっている。景気鈍化で事業が停滞し、資産価値が減少したためだ。調査会社ウインドによると、上海と深センに上場している企業のうち395社が、2018年通期純損益が赤字になる見通しを示している。これは少なくとも2009年以来の多さだ。赤字は合計で2890億〜3350億元(約4兆6800億〜5兆4300億円)に上る可能性がある。17年通期決算は224社が総計1250億元の赤字を計上した。企業は売上高の減少やコスト上昇に加え、在庫や買収に絡む資産の減価償却費の増加にあえいでいる。中でも、15年半ばまでの好景気に乗じて相次ぎ行われた買収は、問題の元凶になっている。