朴前大統領のときも、じっこんとされていた崔順実(チェ・スンシル)氏が大統領との親密な関係を利用して私腹を肥やしていたとされた。それと今回とは、一体どのような違いがあるのだろうか。

大統領側近の
逮捕も始まった

 スキャンダルはこれらだけではない。文大統領の側近たちが相次いで逮捕されているのだ。

 文大統領が当選した大統領選挙中の世論操作に関する疑惑で、腹心で慶尚南道知事だった金慶洙(キム・ギョンス)被告に懲役2年の実刑判決が言い渡された。金被告は、キム・ドンウォン被告らが行ったコメント操作を事実上主導し、世論を文大統領に有利な方向へ動かしたと認定された。これは特別検事の捜査で明るみに出たもので、コメント操作回数は約8840万回に及び、国家情報院によるコメント操作事件の数百倍に達する。

 しかも、これらはいわゆる“まとめサイト”の「ネイバー」などを通じて拡散されており、影響は計り知れない。朝鮮日報は、「大統領選挙の正当性を巡る論争につながることは避けられなくなった」と紙面で述べている。

 今回の事件は、「特別検事でなければもみ消されたはずだった」といわれる。当初、事件を担当した警察の責任者は、「弁護士ではないか」と疑われるほど金被告をかばった。また、検察と警察のいい加減な捜査で、数多くの証拠も消えてしまった。しかも大統領府は、金被告以外にも事件に関与した政権幹部がいることを知りながら、メディアが報じるまで公表しなかった。こうしたことから、大統領府が事件のもみ消しに関与したのではないかと見られているのだ。

 だが、与党は司法界に圧力をかけて乗り切ろうとしている。洪永杓院内代表は、「梁承泰(ヤン・スンテ)前大法院長の積弊(長年の政治的弊害)組織が組織的に抵抗している」と批判し、共に民主党は金被告に有罪判決を下したソウル地裁の成昌昊(ソン・チャンホ)部長判事を弾劾対象に含めるか検討すると述べた。