日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が逮捕される数カ月前、日本政府は日産とルノーの統合を検討する協議に介入していた。協議を知る関係者が明らかにした。日産経営陣は当初、ゴーン被告が主導していた統合提案を退けるため、経済産業省に助けを求めた。だが経営陣の支援要請は裏目に出た。関係者によると、経産省は要請を受け、自らが統合協議を統括する役割を担う内容の合意書を作成したからだ。日産はこれを過度の干渉と受け止めた。日本政府による介入の経緯は、統合関係の強化を推し進めていたゴーン被告に対し日産が調査を開始するわずか数週間前に、国際的な緊張が高まっていたことを示している。