出世する人の歯多くの出世している男性は、どのようにデンタルケアしているのでしょうか? Photo:PIXTA

「歯並びが悪い」「黄ばんでいる」など、歯の悩みを持つ読者も多いのではないだろうか。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者である歯科医師・石井さとこさんに、ビジネスと歯の関係を聞いてみた。(聞き手・構成/ライター 相馬留美)

海外では「歯」も出世の条件
歯をきれいにすると人格まで変わる

石井さとこ歯科医師石井さとこ(いしい・さとこ)
「ホワイトホワイト デンタルクリニック」院長
2005年からミス・ユニバース・ジャパン ナショナルディレクターからの要請で、オフィシャルサプライヤーとして、2012年まで歯をプロデュース。同年、知花くららさんがミス・ユニバース世界大会第2位。2007年には森理世さんがミス・ユニバース世界大会で日本人48年ぶりの優勝を飾る。

 歯の治療をすると、人格まで変わる人がたくさんいます。人前に出るときに「歯で踏み出す」ことができるからです。口元に自信があるだけで、人はずいぶんと印象が変わります。

 こんな患者さんがいました。その人は、歯が変色し、口内がボロボロになっていました。子どもの頃の虫歯の治療で、6本の歯の神経を抜いていたのです。歯の神経を抜くと、歯は黒くなってしまいますから、口を開けることに抵抗感を持つようになっていたわけです。そうなると、人と会って話すことに自信がなくなっていきます。

 彼はその6本をセラミック治療することにしました。セラミック治療は、歯の根を残しつつ、上部をセラミックでかぶせるというものです。似たものに、インプラント治療がありますが、こちらは歯の根がない場合になります。こうしてこの患者さんはセラミック治療をして、自信に満ちた魅力的なビジネスマンに生まれ変わりました。

 芸能人や有名人のお客様もいらっしゃいますが、歯列矯正をきっかけに人気が出てくる女の子も多いんですよ。やはり、自信につながる部分が大きいのだと思います。

 海外では、歯並びや歯の美しさはビジネスパーソンのたしなみとされ、特に米国では出世の必須条件とされていますので、エグゼクティブ層のホワイトニングや歯列矯正、セラミック治療は非常に盛んです。日本でも外資系企業の方々は、海外転勤の前に治療にやってくることもあります。また、意外かもしれませんが、公務員の男性が通っていることも多いんですよ。信頼感が上がるからかもしれません。