相馬留美
ユニクロ・GUのセルフレジを巡る特許訴訟で、5月にファーストリテイリングに勝訴した特許の開発元であるIT企業アスタリスクが、9月30日に新規上場した。裁判の過程で、アスタリスクは特許を譲渡していた。なぜ特許を手放さねばならなかったのか。

#8
オーダースーツの課題は受け取りまでに時間がかかることだ。1~2カ月かかることも珍しくない中、7日で受け取れる“特急スーツ”が人気を集めている。常識破りのスピードでオーダースーツを完成させる青森県の工場に潜入。廃校の跡地を活用し、国内でDX(デジタルトランスフォーメーション)を極めたスーツ工場の秘密を探る。

#7
縮小が続くスーツ市場で活気があるのはオーダースーツ市場だ。2度の経営危機を乗り越えた老舗のオーダースーツ専門店、オーダースーツSADAの佐田展隆社長は、自社製のスーツを身にまとい、革靴、ビジネスバッグ姿で富士山や剣岳、白馬岳などを踏破する。スーツ姿の登山には隠れた狙いがあるという。

#6
かつてスーツといえばウール素材が基本だった。しかし、ポリエステル中心の機能性スーツの隆盛に伴い、ユニクロやワークマンなどの低価格アパレルが、高機能・高価格な東レや帝人フロンティアの生地を取り入れて差別化を始めた。

#5
スーツ専門店が「脱スーツ」に全力を挙げている。年々売れ行きが落ちる郊外のスーツ専門店を畳み、抜群の立地を生かして飲食店やネットカフェなどの“副業”にいそしんでいる。スーツ専門店から華麗なる転身を遂げ、生き残るのはどこか。また、淘汰されるのはどこか。

#4
コロナ禍でスーツ専門4社は軒並み業績が大幅に悪化した。ただし、“スーツ離れ”は今に始まったことではない。スーツを巡る業界の変遷とともに、日本独自のスーツ文化の終焉と今後の見通しを分析する。

#3
スーツのプロは「機能性スーツ」を見たとき、どこを評価するのか?新旧5社の機能性スーツの縫製、生地に加え、デザインやサイズ感まで徹底的にチェックし、総合ランキングを公開。また、機能性スーツを購入するときのポイントも紹介する。

#2
ワークマンやユニクロの参入で、洗えたり、伸縮性があったりする「機能性スーツ」市場が堅調だ。旧来のスーツと比べ、製法や布地が異なる機能性スーツの品質はどれほどなのか。スーツの“プロ”である百貨店バイヤー2人が、新旧5社の商品を徹底検証。縫製、生地の実力をランキング化する。

#1
“スーツ離れ”という言葉が登場したにもかかわらず、ZOZOがオーダースーツに参入したり、最近ではワークマンまでスーツを売り出したりするなど、むしろ“スーツ”に擦り寄る企業が増えている。衰退しつつあるスーツに、なぜいま“異端児”が参入するのか。

予告
スーツ市場消滅!「そして誰も着なくなった」…それでも異端企業が続々参入する理由
ビジネスパーソンの象徴だった「スーツ」。コロナショックは“スーツ離れ”どころか、スーツを着る人そのものを消し去った。スーツ需要が徐々に消滅する中で、業界では異端の企業たちが続々とスーツ市場に参入している。終わりゆく「スーツ」市場の現状と混沌を深掘りする。

番外編6
コロナ禍で打撃を受けた業界の一つがウェディング業界だ。ダイヤモンド編集部の倒産危険度ランキングでもワースト上位に複数の企業がランクインしている。特集『廃業急増!倒産危険度ランキング2021』の番外編では、ワースト15位にランクインしたテイクアンドギヴ・ニーズの岩瀬賢治代表取締役社長を直撃し、打開策を聞いた。

番外編5
コロナ禍で打撃を受けた業界の一つがウェディング業界だ。ダイヤモンド編集部の倒産危険度ランキングでもワースト上位に複数の企業がランクインしている。特集『廃業急増!倒産危険度ランキング2021』の番外編では、ワースト12位にランクインしたタメニーの佐藤茂代表取締役社長を直撃し、打開策を聞いた。

#6
コロナ禍に伴う緊急事態宣言を契機に、休業や外出自粛による消費減が直撃し、債務超過に陥る企業も出始めたアパレル業界。倒産危険度ランキングでは30社が“危険水域”と判定された。ランク入りするアパレル企業には二大パターンがあった。

ユニクロ・GUのセルフレジを巡り、取引企業の特許の有効性を争った知財高裁の裁判で、ファーストリテイリングが敗訴した。この判決により、ユニクロ・GUのセルフレジの設置停止を求めた別の特許侵害訴訟でファストリが不利になる見通しだ。
![ユニクロ・GUセルフレジの「特許つぶし」にファストリが失敗、知財高裁で敗訴[見逃し配信]](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/7/6/240wm/img_7640dd1c3f9d29ebba97a9937fe12b7991222.jpg)
ユニクロ・GUのセルフレジを巡り、取引企業の特許の有効性を争った知財高裁の裁判で、ファーストリテイリングが敗訴した。この判決により、ユニクロ・GUのセルフレジの設置停止を求めた別の特許侵害訴訟でファストリが不利になる見通しだ。

ユニクロ・GUでもはや見慣れたセルフレジだが、まだ特許侵害訴訟は継続中だ。ファーストリテイリングは、取引企業が出願したセルフレジに関する特許を「無効だ」と訴えており、5月20日に知財高裁で判決が下される。訴訟費用を苦にした取引企業は特許を別会社に譲渡しており、大企業有利な特許制度の弊害が表れている。

「サステナビリティは正しさの追求」と示したのはファーストリテイリングの柳井正会長兼社長だ。大量生産・大量廃棄を見直す「持続可能性」という錦の御旗の下、ファストリはサプライチェーンの再構築にかじを切った。「正しさ」を求められ、全てのアパレルに「サステナビリティ」という重いかせが加わるとき、新たな淘汰の幕開けとなるだろう。
![ユニクロの「商社外し」は序章、ファストリがアパレル供給網“大淘汰”の号砲[見逃し配信]](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/6/b/240wm/img_6b95f002aaa16fc3658db4a9bd3f4c6f293915.jpg)
#7
2020年9月、環境省は「ファッションと環境」タスクフォースを立ち上げた。サステナブルなファッションの促進と環境負荷の透明性の向上に取り組む小泉進次郎環境大臣に、日本のアパレルの課題と国としての方針を聞く。

#6
「日本企業は遅れている」――グローバル企業と取引のあるサプライヤーはそう口をそろえる。サステナビリティのグローバルスタンダードのレベルは年々上昇し、日本企業の多くは対応し切れていない。しかし、その基準に追い付かねば、日本の繊維産業は世界で戦えなくなる危機すら生じているのだ。

#5
大量生産・大量消費という従来のアパレルのビジネスモデルからの脱却を志すベンチャー企業が現れ始めた。長く着てもらうため、リユースやリサイクルといったアフターサービスを充実させ、大ヒットを狙わず受注生産で手堅く稼ぐ。サステナブルに活路を見いだすアパレルベンチャーの野望と課題を追った。
