クイズを1つ。次に引用する「週刊ダイヤモンド」の過去の記事。さて、いつ掲載されたものでしょうか。


 花形成長産業の看板はとっくに“返上”、家庭電機は、いまや一転して、不況業種の仲間入りをしている。季節商品の在庫増加がはやされ、テレビなどの本命製品も伸びは鈍化、そして販売価格の乱れは慢性化している──明らかに不況ムードは強まっている。

 特にこのところ、家庭電機メーカーの業績低下、減配などが相次ぎ、家庭電機の苦しさが一気に吐き出された、という感が強い。

 常に別格扱いされていた松下電器産業さえ前期には戦後はじめて、減収減益の決算となった。

 根本は、需要の一巡による成長力の鈍化で、家庭電機は目下、方向転換を要求されているのである。

 ところが、各社はこれまでに、すでに大がかりな量産体制を作り上げてしまっている。

 売れなくなったのは承知しながらも、あえて目をつぶって売り上げ増進、シェア拡大という無理押しを続けてきた。家庭電機の苦しさは、もはや、この無理が利かなくなったということにある。