米中貿易交渉が重要な局面を迎える中、トランプ政権が中国に不公正な貿易慣行の是正策を受け入れさせる上で期待を寄せる人物は、習近平国家主席の特使として訪米中の劉鶴副首相だ。だが、中国政府内部ではこの米側の是正策について、次第に論争が加熱している。高官レベルの協議は、ホワイトハウスに隣接する事務棟で21日に再開された。2000億ドル(約22兆円)相当の中国産品に対する関税を10%から25%に引き上げる措置の実施期限が3月1日に迫る中、双方はこの期限までの合意達成を目指している。劉鶴氏と習近平主席は、米側が示した要求を受け入れるための取り組みを阻害しかねない強力な国内勢力に直面している。交渉の経過に詳しい筋によれば、米中双方の交渉担当者の間には、現在の貿易紛争の根底にある幾つかの基本的問題について、依然として大きな隔たりがある。
中国特使に期待する米国、ヤマ場の貿易交渉
中国産品2000億ドルの関税を引き上げる3月1日の期限が迫る
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