唐揚げレモンの画像写真はイメージです Photo:PIXTA

春の歓迎会や送別会シーズン。「からあげにレモンを絞るか」「グラスが空いたら注ぐか」など、細かい飲み会マナーやお店選びに頭を悩ませていませんか? 実は、表面的な作法や料理の味が参加者の満足度を決めるわけではありません。心理学の観点から見ると、それ以上に相手を深く失望させ、会の評価を地に落とす恐ろしいNG行動が存在するのです。「からあげレモン」なんか比じゃない、歓迎会や会食での“絶対NG行為”とは?(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)

店選びに時間をかける人が
見落とす“一番大事なこと”

 春は、送別会や歓迎会、会食など、お酒を飲む機会が一気に増える季節です。こうした場になると、必ずといっていいほど話題に上るのが「飲み会マナー」です。

「からあげにレモンは勝手に絞るべきか」
「サラダは取り分けたほうが気が利いているのか」
「上司のグラスが空いたらすぐ気づくべきか」
「乾杯のときのグラスの位置はどうするのが正解か」

 こうした細かい作法について、ネットやSNSでもたびたび議論になります。なかには「それはマナー違反だ」「いや、むしろ気遣いだ」といった具合に、正反対の意見がぶつかることも珍しくありません。

 また、幹事を任された人は、「お店選び」に頭を悩ませます。料理のクオリティはどうか、飲み放題の内容は充実しているか、駅から近いか、個室はあるか、予算内に収まるか。いくつもの条件を比較しながら、できるだけ“失敗しない店”を探そうとします。

 もちろん、これらはどれも大事な要素です。料理がおいしいに越したことはありませんし、アクセスが悪ければ不満も出やすくなります。幹事として「ちゃんとした店を選ぶ」ことは、最低限の配慮と言っていいでしょう。

 ただ、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。

 これまで参加してきた飲み会の中で、「あの店は駅から遠かったから最悪だった」「サラダの取り分けが雑だったから嫌な会だった」と、強く記憶に残っているものはどれくらいあるでしょうか。

 むしろ、「料理は普通だったけど、やたら楽しかった会」や、「店は悪くなかったのに、なぜか居心地が悪かった会」のほうが、印象に残っているのではないでしょうか。

 つまり、多くの人は、飲み会の評価を「料理」や「マナー」だけで決めているわけではありません。

 にもかかわらず、私たちはつい、表面的な部分ばかりに意識を向けてしまいがちです。レモンを絞るかどうかで悩み、サラダを取り分けるタイミングを気にし、店選びに時間をかける。その一方で、本当に重要な視点は、意外と抜け落ちています。では、歓迎会や会食で、本当に気をつけるべきことは何なのでしょうか。