米アップル幹部が課題を抱えて大手銀に接触したのは2017年のことだった。アップルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の端末レンタルやデジタルウォレットへの入金、友人への送金といったサービス提供で中小銀行の寄せ集めに頼ってきた。内情に詳しい複数の関係者によると、同社は事業を見直すために新たなパートナーを求めていた。関係者の話では、シティグループやJPモルガン・チェースなどが自社サービスを売り込んだ。だがアップルは、まだ一般的な銀行としての知名度が低いゴールドマン・サックスに白羽の矢を立てた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先週、投資銀大手であるゴールドマンがiPhoneアプリと連動するクレジットカードを近く発行すると報じた。カード発行は、何百万人というiPhoneユーザーへ金融商品やアドバイスを提供するための提携の一環だ。