3月29日の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)期限が数週間後に迫る中、英政治が幾分ながらも、「ブレグジット疲れ」ムード漂う市場をようやく突き動かした。英ポンドは26日の取引で、1%急伸し1.32ドルと、昨年10月以来の高値をつけた。英国の主要株式指数であるFTSE100種総合株価指数は0.5%下落。同指数は海外で事業を展開する大手企業が中心で、通貨高は痛手となる。一方、国内事業が中心の銘柄で構成されるFTSE 250種指数は0.1%上昇した。野党・労働党は前日、EU離脱の是非を問う国民投票の再実施を支持すると表明。テリーザ・メイ英首相はこの日、離脱期限の3カ月延長を議会に問う考えを示した。これにより、英国が合意なしで無秩序な離脱へと追い込まれるリスクが後退。金融市場はこうした一連の動きに反応した。