夫人とヨン・ファン・チョ氏ヨン・ファン・チョ氏。シカゴ郊外の自宅で夫人と Photo:David Kasnic for The Wall Street Journal

 ケウン・スン・キム(Keum Sum Kim)さんはシカゴで息を引き取る際、北朝鮮の海岸で彼女の最も幼い2人の子供と生き別れになった日のことを語った。

 それは朝鮮戦争(1950〜53年)の最初の年だった。彼女の夫と年長の2人の息子を含む村の男たちは、既に出発していた。後に残されたのは、5人の子供の母親であるキムさんと、最も若い3人の子供たちだった。

 そして、戦火は彼女の村にまで達した。彼女は食料と衣料をひとまとめにして、浜辺へと向かった。安全な南の地へとボートで逃れることができるかもしれないと考えたのだ。

 ボートにたどり着くためには、7歳の男の子と5歳の女の子を抱えて、冷たい波しぶきの中を進まなければならない。彼女は2人に、荷物を先に舟に運び入れる間待っているよう指示した。そして彼女は、戻ってくるからね、と言った。

 しかし、彼女は戻れなかった。3人の子供のうち一番年長の子は、彼女の後をついて海に入った。2人が舟に乗った時、北朝鮮の兵士が発砲した。ボートは、彼女と子供1人だけを乗せて、スピードを上げて出ていった。