楽天の三木谷浩史会長兼社長は米配車サービス大手リフトの上場によって、シリコンバレーのベンチャーキャピタル界の重鎮に名を連ねることになる。リフトは3月29日に上場し、初日の取引終了時点で時価総額は約265億ドル(約2兆9000億円、完全希薄化ベース)となった。三木谷氏が率いる楽天は2015年に3億ドルを出資したのを皮切りに、リフトへの出資額を着実に伸ばしてきた。楽天の持ち株比率は13%に達し、リフトの筆頭株主に浮上した。ダウ・ジョーンズ・ベンチャーソースのデータに基づく推計によると、リフトの新規株式公開(IPO)で楽天には約15億ドルの含み益が発生する。日本ではソフトバンクグループ創業者の孫正義氏の存在感が際立つことが多いが、三木谷氏はより慎重に投資を進めてきた。1000億ドル規模のソフトバンク傘下「ビジョン・ファンド」はリフトの競合であるウーバー・テクノロジーズに出資している。
リフト大型IPO、筆頭株主楽天・三木谷氏に軍資金
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