アップル社Photo:Reuters

発表されたのは既存サービスの
中途半端な発展形

 3月25日、アップル(AAPL)が本社で開催したイベントで最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏が登壇すると、サービス企業への変化がようやく軌道に乗ったことを示す証拠を待っていた投資家、消費者、記者の期待は最高潮に達した。

 では、アップルが期待に応えたのかというと、必ずしもそうとは言えない。新たなニュース配信、クレジットカード、ゲームサービスとともに発表した動画配信サービスの番組ラインアップが曖昧だったためだ。株価が今年1月の底値から30%上昇した要因が新しいサービス戦略への熱狂だったこと踏まえると、同社の臆病な姿勢は問題だ。

 ウォール街がiPhone(アイフォーン)の2019年の販売台数が2桁台で落ち込むと予想する中、アップルはサービス戦略を強調するための計画を実行してきた。今年1月、同社は9億台のiPhone、合計で14億台の同社のデバイスが使用されていると発表した。この発表は、投資家に同社の巨大だが未開発の収益化機会に注目させることを意図したものだ。ところが、25日に発表された新サービスはいずれも既存サービスを中途半端に発展させただけの内容で、同社の熱心なファンをも失望させた。