金融市場はここ数週間、リセッション(景気後退)懸念にとりつかれていたが、予想外の成長回帰による影響の方が、実は大きい可能性があるとの指摘も出ている。  世界経済に多大な影響力を持つ米中2カ国の経済指標は足元、景気がより健全な方向へと向かっていることを示唆するなど、景気減速リスクはすでに後退しているかもしれない。5日公表の3月米雇用統計は市場予想を上回る堅調な内容となったほか、3月の中国購買担当者指数(PMI)も年初の弱含みから改善した。  バークレイズのマクロ分析責任者、アジャイ・ラジャディヤクシャ氏は「7-12月期(下半期)のサプライズの方がより大きな問題だ。