「女性の活躍」という出題があった場合

まず、答案の冒頭で、

・深刻な労働力不足に直面する中、女性の社会での活躍が期待されている
・一方で育児休業等をとりにくい、子どもを預ける場所がないといった女性が社会で働きにくい現実がある

こういう「問題の背景」と「現状」を、全体の2〜3割の字数を使って押さえます。

そして本題として、「行政としてどう取り組んでいくのか」を、6〜7割の字数を当てて書いていきます。例えば、こういったことです。

・託児所不足の解消を進めること
・女性が働きやすい取り組みを行っている地元企業の認証・表彰……etc

出題テーマが変わっても、この考え方は基本的には変わりません。

したがって、出題が予想されるテーマの「背景・現状」と「取り組むべきこと」をきちんと整理しておくことが大事です。

小論文試験は知識の量を問うものではありませんが、公務員試験の場合、基本的な知識は持っていないと対処できません。

行政上の課題についての「背景・現状」「取り組むべきこと」などの基本的な知識は、料理で言えば「材料」に当たるものです。どんな名料理人であっても、材料なしで料理を作ることはできないのと同じです。

特別区のwebサイトを見れば、今行政で課題になっていることが何なのか、さまざまな形で載っています。それを見ながら、「こんなことが今課題になっているのか。どんなことが背景にあって、行政はどんなやり方で取り組もうとしているのだろう」ということを書き出しておけば、それが答案を作成する上での資料になるはずです。特に頻出テーマについては、情報をしっかり整理しておきましょう。
 

このほか、公務員試験全般で活用できる小論文の書き方、頻出テーマのポイント具体的な内容は落とされない小論文』で詳しく紹介しています。また、小論文試験に一発合格する必要最低限の情報を、凝縮して伝えています。

ぜひ、直前対策に、そして基礎力の養成に、本書を使い倒してください。