中国の石炭消費、空気と電力業界「浄化」が決め手
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 中国の石炭消費は減少の一途をたどるのか、それとも再び増加に転じるのか。世界の石炭採掘業界や二酸化炭素排出規制の行方は、この答えにかかっているかもしれない。

 気候変動活動家と採掘業者いずれにも期待できる理由がある。前者を後押しする可能性があるのが、中国の発電容量に占める石炭の割合が2000年代半ばの約80%から現在60%に低下していることだ。一方、後者にとって追い風になりそうなのは、中国の石炭消費が最近、盛り返していることだ。昨年12月の中国の原炭生産量は3億2000万トンと2015年以来の高水準となった。また昨年の石炭消費量は、景気減速にもかかわらず2013年以来初めて増加した。中国は依然、断トツで世界最大の石炭消費国だ。

 石炭消費が伸び続けることを疑う理由はある。豊かになった中国市民は深刻な大気汚染にうんざりしており、中国政府もそうした不満に耳を傾けている 。習近平国家主席は2017年10月の共産党大会開幕式の演説で、中国が既に適度に繁栄した社会に近づいており、物質的な繁栄だけでなく、人々に「素晴らしい生活」をもたらす必要があると述べた。環境政策は過去2年で大幅に厳格化され、環境に与える害が比較的少ない天然ガスの輸入量は急増した。