筆者は先週、21世紀を生きていることを実感した。大手ハンバーガーチェーンのショップに入って「インポッシブル・バーガー」のセットを注文したのだ。インポッシブル・バーガーのパティに牛肉は使われておらず、植物由来の「ヘム」という物質によって牛肉のような風味を生み出しているという。ヘムは動物の血液にも存在する化学物質で、肉を肉らしい味にしている存在だと会社は説明している。実際そうなのだろう。筆者が食べたインポッシブル・バーガーは典型的なファストフードの店舗で出されるハンバーガーと同じぐらい肉っぽく、そしてありきたりなものだった。値段が高かったことを除けば、世界中で大量に消費されている本物と呼んでよいものと見分けがつかない。
【オピニオン】人工肉バーガーと人類の未来
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